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環境ニュース[国内]

ふげん発電所の火災警報発報について、核燃機構が原因と再発防止策を報告

エネルギー 原子力】 【掲載日】2003.08.28 【情報源】原子力安全・保安院/2003.08.28 発表

 核燃料サイクル開発機構は、ふげん発電所の廃棄物処理建屋焼却灰取出室で15年7月に火災警報が発報した件について、その原因と再発防止策を報告書にまとめ、15年8月28日付けで原子力安全・保安院に提出した。
 ふげん発電所は15年3月に運転を終了し、原子炉内から燃料集合体の取り出し作業を行っていた15年7月4日に焼却灰取出室の火災警報が発報。ただし発電所員がテレビカメラで確認したところ、室内が煙っていたものの火炎は確認されなかった。
 核燃機構の発表によると、今回のトラブルは多量の熱分解ガスの発生で焼却炉が自動停止し、シャットダウン運転(負圧を維持しながら焼却炉内の未燃物を焼却処理する運転)へ移行する過程で排出ダクトの覗き窓ガラスが破損し、灰が焼却灰取出室内に漏れだした結果起こった。
 覗き窓ガラスの破損は、圧力差で燃焼室から冷却ダクトへの流れこんだ熱分解ガスが、排風機を起動したことによって再び燃焼室側に引かれ、燃焼室の高温燃焼ガスと接触したことで引火。冷却ダクト内で圧力上昇が生じたことが原因と推定された。
 さらに核燃機構は再発防止策として、(1)冷却ダクトへの送風系統を独立させ、自動停止後に燃焼室の空気が冷却ダクトへ流入することを防止する、(2)煙道内の運転温度設定、熱分解室の運転圧力設定などを変更し、焼却炉の燃焼を安定化させる、(3)自動停止後にシャットダウン運転に移行せず、焼却炉を冷温停止するよう自動停止後の復旧作業手順を見直す−−などの内容を示した。
 なお原子力安全・保安院はこの報告の内容が妥当であるとの判断を28日中に示している。 【原子力安全・保安院】

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