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環境ニュース[国内]

世界経済フォーラム、CO2回収・利用技術の潜在力や普及拡大に向けた課題を報告

環境一般 その他(環境一般)】 【掲載日】2025.10.09 【情報源】/2025.09.22 発表

世界経済フォーラム(WEF)は、産業の化石燃料からの脱却を見据え、CO2回収・利用(CCU)技術の普及拡大に向けて考慮すべき事項を検討した報告書(注)を公表した。

これによると、CCU技術は、回収したCO2を燃料や化学品、建材に変えることを可能にし、経済チャンスや雇用の創出、産業の脱炭素化を実現し得る。

しかし、計画中のプロジェクトが利用するCO2は、世界の気候目標を達成する上で2040年までに必要なCO2利用量の6%にすぎない。
また、CCUの経済性や排出削減効果を最大限に引き出すには、燃料用途以外にも投資先を広げることが重要である。
加えて、尿素のような実証済みの用途を除き、新興のCCU活用の多くは商業的に未成熟で政策・資金面等の課題がある。

報告書は、コスト面の障壁を克服するには炭素価格付けや義務化、税額控除が、信頼構築や普及拡大を図るにはCCUの有効性を示す確かな証拠が不可欠だと指摘する。

これらをふまえ、主に取り組むべきは、技術中立の奨励措置、長期の官民資金調達、産業横断的な協働だと論じている。

(注)「Defossilizing Industry: Considerations for Scaling-up Carbon Capture and Utilization Pathways」

【世界経済フォーラム】

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