一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、2030年陸海30%保全目標は遠いと報告
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2024.11.14 【情報源】/2024.10.28 発表
国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP−WCMC)は、国際自然保護連合(IUCN)と共に「世界の保護地域の現状報告2024」を発表した。2030年 までに世界の陸地と海洋の 30%以上 を保全するという公約(2022年 昆明モントリオール生物多様性枠組「目標3」)に向け、国際社会はある程度前進しているが、保護・保全地域の範囲設定やその質が不十分であるという。
現在、世界全体の陸地・陸水の17.6%、海洋・沿岸地域の8.4%が保護・保全地域内にある。
しかし、2020年 以来の上昇幅は両領域で0.5%未満にすぎず、目標達成には今後 6年 で、陸地でさらに 12.4%、海洋で 21.6% 拡大させる必要がある。
また保護・保全地域は、生物多様性の損失を止め、反転させる重要な役割を担うが、必ずしも保全が必要な地域が設定されているわけではない。
生物多様性にとって最重要とされた地域で、完全に保護されているのは僅か5分の1。
3分の1は保護・保全地域の範囲外にある。
この報告書は、目標達成に向け世界の進捗状況を初めて公式に評価したものである。
【国連環境計画】