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環境ニュース[海外]

砂漠化対処条約、世界の土地劣化の進行を警告し、再生へのシナリオを提示

環境行政 環境白書】 【掲載日】2022.05.19 【情報源】国連/2022.04.26 発表

 国連砂漠化対処条約(UNCCD)は、「世界土地概況第2版」(GLO2)を発表した。2017年の初版発表以降も土地劣化は進行し、気候、環境、人の健康を脅かしているとして、土地再生へ向け2050年目途の3つのシナリオを示した。
 1)ベースラインシナリオ:現在の対策のままで経過すると、南米の面積に等しい土地が劣化し、農牧地の12〜14%で減収する。2015〜2050年のCO2排出量は、69GT増加する。
 2)再生シナリオ:アグロフォレストリー、放牧管理、天然植生更新補助等の方法で陸地の35%を再生すると、大多数の開発途上国で穀物が5〜10%増収し、降雨に依存する農地の土壌保水能力が4%上昇する。2015〜2050年に炭素貯蔵量は17GT増加する。
 3)再生・保全シナリオ:再生対策に加え、保全対策を実施すると、消失が予測される生物多様性の3分の1の消失が回避され、現在の世界のCO2排出量の7年分以上が排出回避・貯蔵される。
 GLO2は、土地劣化の影響を大きく受ける途上国への早急な資金支援を要請している。
【国連砂漠化対処条約

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