一般財団法人環境イノベーション情報機構
2種類のクジラの附属書降格案は否決 ワシントン条約第12回締約国会議
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2002.11.14 【情報源】水産庁/2002.11.13 発表
水産庁は平成14年11月13日、同月3日からチリで開催されているワシントン条約第12回締約国会議の中で12日までに行われた議論の状況をまとめ、公表した。今回の締約国会議では、(1)ミンククジラ、ニタリクジラ、アフリカゾウの附属書1(国際取引禁止種)から附属書2(国際取引可能種)への降格、(2)サメ類やメロ(銀ムツ)の附属書への新規掲載、(3)ワシントン条約と他の国際機関の連携、(4)メロ、サメ類保存のためのワシントン条約の関与、(5)海産種作業部会の設置、(6)条約の名称変更などが議論されることとなっており、このうち、ミンククジラ、ニタリクジラの附属書降格は日本が提案したもの。
12日までの審議状況としてはミンククジラ、ニタリクジラ、アフリカゾウの附属書2への降格案がいずれも否決されたほか、条約名から「絶滅の恐れのある」という部分を削除しようとする条約の名称変更案は提案が撤回された。
一方日本が提出したワシントン条約と国連食糧農業機関(FAO)との協力関係についての提案は、同様の提案をしていた米国との共同提案となったが、FAOが海産種一般の管理権限を持つとする日本提案の内容が反映された決定が採択された。
なお締約国会議の開催機関は11月15日まで。13日以降は、ウバザメ、メロ、タツノオトシゴ、メガネモチノウオの附属書掲載提案が審議される予定だ。【水産庁】