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環境ニュース[国内]

日本製紙、北海道の森林に生息するシマフクロウ保全で日本野鳥の会と覚書締結

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2015.05.18 【情報源】企業/2015.05.13 発表

 日本製紙は、シマフクロウの保全に関し、公益財団法人日本野鳥の会と覚書を結んだ。シマフクロウ絶滅危惧種で、同社が北海道釧路地方に所有する森林に生息している。生息地保全と木材生産事業の両立を目的に、シマフクロウの行動圏の調査を両者が協働で実施しす。営巣木(巣を作る木)周辺で、森林育成のための各種“森林施業”を行う際の配慮について具体的な基準を明文化した。
 覚書は日本製紙の社有林約1986haを対象にしている。社有林では2011年に間伐跡地でシマフクロウの繁殖が初めて確認され、伐採の時期や規模によってシマフクロウの生息に影響を及ぼすことが懸念された。そのため両者で情報を交換し、繁殖期に営巣木付近の伐採を避けるなど、繁殖に影響を与えないよう、生息地保全に向けて調整を進めてきた。
 両者の理解と信頼により、今回、日本製紙のこれまでの森林経営をより発展させた内容で覚書を締結した。シマフクロウの生息地保全での協力や、繁殖に利用する可能性がある樹洞木(空洞のある木)は双方の合意で保全することなどを定めた。北海道東部地域の他の社有林で生息が確認された場合でも、日本野鳥の会に報告することも取り交わした。
 シマフクロウは巨木の空洞で繁殖するため樹洞木の伐採は大きな影響があるが、覚書によって森林施業と生息地保全が両立されることになった。シマフクロウは世界最大級のフクロウで、食物連鎖の頂点に立つ。日本では北海道中東部に約50つがい140羽だけが生息する。1971年に国の天然記念物、1993年に国内希少野生動植物種に指定されている。【日本製紙(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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