一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ海洋大気庁、漂着ゴミのカリフォルニア沿岸地域への経済的影響を評価
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2014.08.27 【情報源】アメリカ/2014.08.12 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、南カリフォルニアの沿岸地域における漂着ゴミの経済的影響に関する調査結果を公表した。これは、訪れる海岸についての住民の選択とその費用に、海岸の漂着ゴミがどう影響するかを評価したもので、2013年の夏に、NOAAとインダストリアル・エコノミクス社が、南カリフォルニア31か所の海岸の駐車場等の公共施設、漂着ゴミの量、清掃状態など各海岸の特徴に加え、周辺のオレンジ郡の住民に対し、海岸を訪れる日数や、場所、費用など、レクリエーションの習慣についても調査した。これによると、周辺住民は、海岸を選択する際に漂着ゴミがないことと水質が良好であることを重視し、きれいな海岸を求めて遠くまで出かけていることがわかった。これによって住民が負担する経済損失は予想以上に大きいという。同社の試算によると、31か所の海岸の漂着ゴミを25%削減することで、遠出する必要がなくなり、一人当たり14ドル、同郡のすべての大人(228万人)で3200万ドルを節約することが可能になるという。NOAAでは、今回の研究結果は、他の地域にも適用可能であり、漂着ゴミの削減や防止、除去作業の計画に活用できるとしている。【アメリカ海洋大気庁】