森林行動プログラム最終報告書、Ｇ８外相会合に提出される

【地球環境 森林の減少】 【掲載日】2002.06.17 【情報源】外務省／2002.06.14 発表

　カナダのウィスラーで開催されたＧ８外相会合に「Ｇ８森林行動プログラムに関する最終報告書」が提出され、２００２年６月１３日（現地時間）に公表された。
　「Ｇ８森林行動プログラム」は、森林に関する政府間パネル（ＩＰＦ）の報告書に盛り込まれた行動提案の実施を加速させるため、１９９７年のＧ８デンバーサミットでその作成が合意され、９８年に策定されたプログラム。
　今回の「最終報告書」は４年間のプログラムの締めくくりにあたって作成されたもので、「Ｇ８森林行動プログラム」で示された（１）モニタリングと評価、（２）国家森林プログラム、（３）保護地域、（４）民間セクター、（５）違法伐採−−の５分野についてのＧ８各国の実施状況について評価を行うとともに、森林問題についての今後の課題、Ｇ８としての今後の取り組みの方向性を提示している。
　なお、森林問題に関する課題の中で特に重要な事項としては、（Ａ）森林に生計を依存する共同体の関与、（Ｂ）経済、土地保有権、政策・立法、慣習・法の施行に関する改革、（Ｃ）追跡調査、加工・流通過程の管理（Ｄ）二国間、地域間、地域内、多国間の取決め策定、（Ｅ）人材育成と技術移転−−の５項目が指摘されており、これらの課題解決に向け、プログラム終了後もＧ８森林専門家が協力を行うことが謳われている。
　また、Ｇ８各国が（イ）森林問題を国内的、国際的な重要課題とし続けること、（ロ）国連森林フォーラム、生物多様性条約などの国際的な約束を実施すること、（ハ）関連財源を増強すること、（二）違法伐採対策を強化すること、（ホ）ヨハネスブルグサミットで森林の重要性や新規で革新的なパートナーシップの必要性を強調すること−−に取り組むとの約束が盛り込まれている。【外務省】