一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

三菱重工、子会社のサンゴ増殖技術を環境省が認定

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2013.07.01 【情報源】企業/2013.06.26 発表

 三菱重工業の100%出資会社で橋や煙突を手掛ける三菱重工鉄構エンジニアリング(MBE)が沖縄県の石垣島海域で実施しているサンゴ増殖実証実験の技術が、環境省から実証済み技術を示す実証番号とロゴマークの交付を受けた。同省の「2012年度環境技術実証事業」での実証技術となる。MBEはこれを機に、技術の早期普及を目指す。
 実証番号が交付されたのは「微弱電流を利用したサンゴの成長促進と電着技術を用いたサンゴ移植基盤(サンゴ棚)技術」で、東京大学、腐食・防食技術の日本防蝕工業(東京都大田区)、一般財団法人熱帯海洋生態研究振興財団などと共同で開発した。サンゴの成長促進やサンゴの着床基盤などサンゴ礁の修復に活用できる技術となる。
 微弱な電流を流してサンゴの成長を促す。鉄などで構成するサンゴ棚にマグネシウムなどを取り付け、異種金属のイオン化傾向の差を利用する流電陽極法と呼ぶ方式で微弱電流を発生させ、海中のカルシウム分の付着(電着)を促進する。これがサンゴの骨格と同じ化合物の炭酸カルシウムになることから、サンゴの骨格形成を助ける。
 従来は太陽電池など外部電源を使っていたが、給電設備が台風で損傷する可能性や夜間に給電できないことを考え、流電陽極法を採用した。沖縄近海をはじめ世界各地で海水温上昇の影響を受けてサンゴ礁の減退が広がり、環境問題になっている。MBEはサンゴ増殖技術の普及を進めるとともに、技術を活用した新たな事業展開を検討する。【JX日鉱日石エネルギー(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク