一般財団法人環境イノベーション情報機構
凸版印刷が企業の環境報告書を調査、生物多様性保全へ注目高まる
【エコビジネス 環境報告書】 【掲載日】2010.12.20 【情報源】企業/2010.12.15 発表
凸版印刷は、国内の企業50社が2010年度に発行した環境報告書、CSR(企業の社会的責任)レポートを調査し、報告項目、内容などを分析した。生物多様性の保護に関する記載が増えたほか、CO2削減の長期目標を開示する企業も3割あった。発行形態ではウェブサイトでの情報開示が強化されていた。各企業が開示している情報では、生物多様性の保全についての記載が増加し、生物多様性の取り組みの方針・規範がある企業が34%、17社あった。30%、15社は、CO2排出量削減に関して、2020年以降の長期目標を記載。企業の環境対応が着実に進んでいる状況が明らかになった。ほかに、CSR調達で明確な調達方針を半数近い23社が記載し、CSR調達が基本的な内容になりつつあった。
CSR情報を発信する専用サイトが大半の企業で充実し、各社ともウェブサイトを積極的に活用している。ウェブと紙の両方で情報を開示する企業が45社、90%にのぼっていた。その一方、印刷した冊子がない企業は5社、10%にとどまり、ウェブと冊子を組み合わせた方法が一般的になっていた。
2010年9月の段階で環境報告書、CSRレポートを発行している企業の中から、CSRの評価ランキングが上位の企業や報告書アワードの受賞企業を中心に50社を選んで調べ、傾向をまとめた。凸版印刷は年間100社以上の環境報告書、CSRレポート制作を手掛けていることから、調査した。結果を踏まえて、今後の事業展開の基礎データにする。