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環境ニュース[海外]

欧州委員会 産業施設から排出される汚染物質の規制を一本化へ

環境行政 法令/条例/条約】 【掲載日】2008.01.10 【情報源】EU/2007.12.21 発表

 欧州委員会は、EU全体で産業部門から排出される汚染物質の量を削減し、既存の規定を強化するEU指令案を採択した。この提案により、健康面、環境面での利益が増し、企業間の不正競争が減少すると期待される。また、現在7つある指令を一本化することにより簡素化し、産業界及び公共機関の管理の負担を削減する。
 現在、統合的汚染防止管理指令(IPPC指令、96/61/EC)の対象となっている5万2000件の施設については、似たような事業をカバーする7つの指令が重複した状況にある。IPPC指令の主な目的は、「利用可能な最善の技術(BATs)」の使用を増加させること。しかし、EU全体では、IPPC指令が求めるレベルのBATsが適用されている状況には無い。現行指令の遵守・実施も各加盟国で不統一であり、複雑な法的枠組みにより産業界に不要な費用がかかっている。IPPC指令に基づく許可は、2006年半ばまでに対象施設の約50%しか受けておらず、国内法制化の期限(2007年10月30日)が守られていないことが分かる。
 新指令では、IPPC指令と6つの分野別指令を1つの指令に統合し、BATsの適用を強化する。BATsからそれ以外への変更を制限し、許可の条件を正しく設定することに重きが置かれる。また、特定の部門、特に汚染削減が進んでいない大規模燃焼施設について、排出上限値を強化する。さらに、対象となる事業活動の範囲を広げ、中規模の燃焼施設なども含める。
 こうした措置により、早期死の回避など健康上、環境上のメリットが得られると期待される。また、規制の管理費用は、行政と産業界合わせて年間1億500万ユーロから2億5500万ユーロ削減できると見られている。【欧州委員会環境総局】

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