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環境ニュース[海外]

中国 環境保護総局:海域汚染改善計画の実施状況と中国近海域環境公報を公表

環境行政 行政資料】 【掲載日】2007.05.17 【情報源】中国/2005.06.29 発表

 国家環境保護総局は6月28日、2004 年渤海クリーン化行動計画の実施状況と長江河口・周辺海域クリーン化行動計画の実施状況を公表した。
 同総局担当官によると、渤海周辺1市3省の渤海計画の実施状況について中間評価を行った。2001年〜2005年の第10次五カ年計画期間中の計画プロジェクトは265件、事業総額276.6億元であるのに対して、04年末までの資金投資額は163.9億元で目標額の59.3%となった。1市3省の達成率は天津市55%、山東省75%、遼寧省38%、河北省84%。
 渤海の陸上汚染物は主に海河経由で海に流れ込む。そのため渤海周辺1市3省の汚水対策が渤海水質改善の鍵となる。04年1市3省のCOD 渤海流入総量は2000年に比べ7万トンの減少で、COD 削減目標の6割となった。リンと油分は2割〜3割の減少だが、窒素はほぼ横ばいか若干減少している程度である。渤海水質の悪化状況に歯止めを止めることができ、04年同海域の最良ランクのI、II類水質の割合が01年より2ポイント増え、汚染が最も深刻なIV類、超IV類水質の割合が0.5ポイント減少した。ただ天津や遼寧省栄口など一部の港湾では汚染深刻化も見られる。
 一方で同総局は、江蘇省、浙江省、上海市の長江河口・周辺海域海洋環境保護計画「長江河口・周辺海域クリーン化アクションプラン」を作成している。同海域は中国近海域で最も汚染がひどく、富栄養化赤潮生物多様性の減少、漁業資源の劣悪化など様々な問題を引き起こしている。この計画では、周辺の陸上と水域の生態環境状況を把握し、同区域の環境容量を概算、周辺2省1市の汚染物排出総量を定め、区域を越えた環境汚染防止メカニズムを定めていく。珠江河口・周辺海域の海洋環境保全計画も作成中である。
 同総局は農業部、中国海事局と共同でまとめた「2004年中国近海域環境質公報」を公表した。公報によると昨年、中国近海域の水質は、最良のI、II類の比率が49.6%と前年とほぼ同水準、III類は15.4%で前年より4.4%減、最も悪いIV、超IV類は35.0%と前年より5%増加した。漁業水域は全体的には良好であるが一部の漁業水域で汚染が深刻である。主要汚染物は窒素リン、油分、銅である。【中国環境報】

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