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環境ニュース[国内]

07年の漁獲可能水準ゼロに ベーリング公海漁業条約第11回年次会議

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2006.09.15 【情報源】水産庁/2006.09.15 発表

 2006年9月6日から8日まで、ポーランドのワルシャワでベーリング公海漁業条約第11回年次会議が開催された。
 この条約は、ベーリング公海のスケトウダラの保存管理、適正利用を目的としたもの。ただし10年以上操業一時停止(モラトリアム)を継続しているにもかかわらず、ベーリング公海のスケトウダラの資源水準は低いまま回復の兆しがみられないことから実際の操業再開のめどは立っていない。
 今回の会議のうち、科学技術委員会では、条約水域の資源量推定の基礎となるボゴスロフ水域での調査結果に基づき、07年のアリューシャン海盆系群すけとうだら資源の「生物学的漁獲可能量(注1)」を7,411トンと推計するとした米国からの報告があったが、全締約国がこの推計の科学データが不十分である指摘したため、委員会の記録にABC数値を記載しないことが決まった。
 また本会議では、日本が「現在の資源量であっても漁獲可能水準(AHL)の設定は可能」と主張し、韓国、中国、ポーランドと共同で漁獲可能水準を14,000トンに設定するよう提案したのに対し、米国とロシアが「科学データが不足している状況で漁獲可能水準の設定はできない」と反論。参加国の意見が一致しなかったために、07年の漁獲可能水準は前年に続き、「ゼロ」とされた。

(注1)略称ABC:水産資源を最適な水準に維持・回復させるための生物学的許容漁獲量。
(注2)ベーリング公海漁業条約にもとづく規定では、参加国の漁獲可能水準の意見が一致しなかった場合で、資源量が167万トン未満の場合は、漁獲可能水準はゼロとすることとされている。【水産庁】

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