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環境ニュース[国内]

台湾のマグロ不正漁業問題 日台が具体的改善措置を確認

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2006.06.08 【情報源】水産庁/2006.06.08 発表

 (財)交流協会と亜東関係協会(注1)は2006年6月2日、都内で台湾のマグロ不正漁業問題の改善に関する会合を開催した。
 マグロ漁業の世界では近年、台湾のIUU(違法、無報告、無規制)漁船が漁獲物を正規許可船の漁獲によるものと偽ったり、正規船の漁獲枠超過分を他海域での漁獲と偽るなどの不正行為が、大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)などの地域漁業管理機関(RFMO)で問題となっている。
 今回の会合では、これらの問題を解決し、マグロ資源の持続可能な利用を促すため、(1)メバチを対象とする台湾の大型はえ縄漁船隻数を05年時点の474隻から07年末までに280隻まで削減する、(2)西経130度以東の太平洋水域でのメバチ漁獲目的の台湾大型はえ縄漁船を暫定自粛するとともに、同水域南北15度以内でのビンナガ漁獲目的の台湾大型はえ縄漁船の操業暫定自粛を行う、(3)日台が協力して台湾の小型はえ縄漁船、ビンナガ漁獲船の管理強化に取組む−−の3つの措置を講じていくことが確認された。
 また、これらの措置により、各地域漁業管理機関での台湾メバチ漁獲枠と実際の大型はえ縄漁船の漁獲能力整合化、台湾が国際ルールに反して便宜置籍(注2)により増隻したまき網漁船分に見合う漁獲能力削減−−の達成が見込まれることから、(1)今回の台湾の漁業管理改善が国際的に評価されるよう日本が協力する、(2)各地域漁業管理機関でのIUU漁業絶、過剰漁獲能力削減などの取組みに日台双方が協力する−−ことも今後の方針として確認された。
 なお、これらの措置については、今後開催される定期的なレビュー会合で進展状況が確認される予定。

(注1)1972年に日台間の外交関係の終了に伴い、従来通り日台間の貿易、経済、技術、文化などの交流を継続するためのサポート機関として日本側に設立された団体が(財)交流協会、台湾側に設立された団体が亜東関係協会。
(注2)略称FOC。 船主国籍とは異なる国に船籍を登録している船。漁業管理が厳しくない国に船籍を登録し資源管理措置を遵守していないケースが問題となっている。【水産庁】

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