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環境ニュース[海外]

気候変動により中国農業は大打撃? 英・中共同研究の成果を発表

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2004.09.29 【情報源】イギリス/2004.09.13 発表

 イギリスのモーレイ環境大臣は、9月13日、気候変動が中国農業に及ぼす影響に関する、英・中共同研究の成果を発表した。
 これは、2001年7月より、イギリス及び中国が進めてきた共同研究(予算40万ポンド、約7900万円)の成果。これによると、最悪のシナリオでは、この先CO2の排出が抑制されなければ、三大穀物(コメ、ムギ、トウモロコシ)の中国における生産量は37%減少し、特にコメの生産量は、2080年までに、5分の1減少すると推計される。中国の平均気温は、21世紀末までに、今より3〜4℃高くなるという。
 イギリスのハドレ−気候保護研究センターが開発した地域別気候モデルによれば、猛暑や豪雨の日数が増加するなど、異常気象が頻発しそうだという結果もでている。一方、冬は温暖になりそうだ。
 また、今回は初めて、社会経済の発展が中国の農業に及ぼす影響についても触れ、それによると、経済が高度成長した場合、耕作に適した土地は13%減少し、既存農地に圧力がかかるという。
 なお、このモデルは、気候、土壌及び大気中のCO2濃度の変化を考慮に入れているが、水資源や病害虫については勘案していない。2005年から始まる共同プロジェクトの第二段階では、気候変動が、水資源やCO2濃度の上昇による植物の成長促進に及ぼす影響、及びこうした影響が耕地に与える効果について検討する。また、特に気候変動の影響を受けやすいと思われる中国各地方の調査を行う予定だ。【イギリス環境・食糧・地方事業省】

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