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環境ニュース[海外]

ヴァルストロム環境委員 排出割当計画の多くに不満足 未提出国には法的措置も

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2004.06.04 【情報源】EU/2004.05.18 発表

 欧州委員会のヴァルストロム環境委員は、5月18日、温室効果ガス排出取引のための各国の排出割当計画について、第一印象として、排出枠の割当量が多すぎ、不満足だと述べた。排出割当計画は、現時点までに、既存加盟国15カ国から9件、新加盟国10カ国から3件が提出されている。
 欧州委員会が、各国の計画を審査する際には、排出取引指令の基本的要素が守られているか確認する。同委員は、特に重要なポイントとして、(1)排出割当計画が、京都議定書目標に向けた、各国の進捗状況を反映していること、(2)割当量は、厳格な排出予測に基づくものであること、(3)京都メカニズムを利用しようとする国は現実的に対処すること という3点を挙げる。
 同委員は、排出割当量が多すぎて、価格が下落すれば、取引のインセンティブが下がると懸念する。排出枠の価格は1月の13ユーロ(約1690円)から、現在は、7ユーロ(約910円)に下落している。また、割当が多すぎるということは、排出取引でカバーされない部門で、排出削減のための努力がなされることを意味し、排出取引の代わりに、努力を先延ばしにするか、他の部門に対策を押し付けることになる。
 なお、既存加盟国のうち、排出取引計画を未だに提出していない6カ国については、法的措置を準備しているという。【欧州委員会環境総局】

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