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環境ニュース[海外]

温室効果ガス排出量は2年連続で微増 政策強化が求められる

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2003.05.15 【情報源】EU/2003.05.06 発表

 欧州環境庁(EEA)は、5月6日、EU諸国の最新の温室効果ガス排出データを公表した。このデータによると、EUからの温室効果ガス排出量は2年連続で増加していることが明らかとなった。ヴァルストロム環境委員は「これまでの進歩を追加的な手段によってバックアップする必要がある。特に目標を達成していない加盟国は、早急に追加的な行動をとる必要がある」と述べた。
 2001年、EUにおける6種の温室効果ガスの総排出量は、前年から1.0%増加した。EUの温室効果ガス排出量は、2001年においても1990年レベルを2.3%下回っているが、前2年に比べると減少幅が小さい。京都議定書では、EUは2008ー2012年の間に、1990年比8%の削減を約束している。
 最新のデータでは加盟15カ国のうち、10カ国がEUの排出削減分担目標から外れていることが明らかとなった。2000年から2001年にかけて、増加が著しかったのは、オーストリア(+4.8%)及びフィンランド(+7.3%)で、冬の寒さが厳しかったことに加え、雨量が少なかったために水力発電量が落ち込み、結果的に発電用・暖房用の化石燃料の使用が増えたこと等が原因とされる。また、EU目標から大幅に外れているのは、アイルランド、スペイン、ポルトガルで、1990年と比べるとそれぞれ+31.1%、+32.1%、+36.4%の増加となっている。ただし、スペインは過去5年間で初めて、前年から減少(1.1%)し、水力発電量の増加がその要因となっている。
 一方、EU最大の排出削減国はルクセンブルクで、1990年と比べて44%減少した。EU内最大の排出者ドイツも1990年比18%の削減を達成している(ただし、2000年から2001年の間にかけては排出量が1%増加した)
【欧州環境庁、欧州委員会環境総局】
 
 
(欧州環境庁プレスリリース 2003年5月6日)

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