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環境ニュース[海外]

ドイツ 「温室効果ガスニュートラルなドイツ」はほぼ達成可能とする研究報告書を公表

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2013.10.25 【情報源】ドイツ/2013.10.11 発表

 ドイツ連邦環境庁は、研究報告書「2050年、温室効果ガスニュートラルなドイツ」を公表した。この報告書は、ドイツをはじめとする産業国が、人間活動を要因とする温室効果ガス排出を、現時点で利用可能な技術によってほぼ完全に回避する可能性を研究したもので、ドイツは、温室効果ガスニュートラルをほぼ達成することが可能であり、同様の主要産業国も2050年までにCO2排出量を95%削減することが可能であることを示している。温室効果ガスニュートラルを完全に実現するためには、残りの排出量を平準化するために、その他の国々における排出量をそれぞれ独自の気候保全義務目標を通じて削減することが必要だという。また、エネルギー部門における転換が重要であり、2050年までにエネルギー消費を2010年比で半減化し、再生可能エネルギーで完全に供給することによって、排出量の4分3以上を削減できるとしている。温室効果ガスを95%削減するためには、全部門における貢献が必要不可欠であるが、農業と特定の産業プロセスからの排出量は完全に削減することは不可能であるとしており、そのためには、電力、熱、動力用燃料の供給において、再生可能エネルギーによる完全供給が必要であるという。2050年に向けて、特に、風力エネルギーと太陽エネルギーが重要であり、栽培作物系バイオマスには未来はないとしている。温室効果ガスニュートラルなドイツを実現するためには、100%再生可能エネルギーによる電力を水素、メタン、長鎖炭化水素に転換することが重要だという。「Power to Gas」技術と「Power to Liquid」技術では、太陽電力と風力電力が、水および他の触媒プロセスの電気分解を用いて、メタンガスや液体燃料を製造するために使用される。 これは、ガソリンやディーゼルの代替として、そして住居暖房用の天然ガスの代替として、化学工場における原料として利用できるという。これらの技術のパイロットプロジェクトは、既にドイツ国内で成功裏に実施されているが、まだ転換時の損失が高く、高額となっているため、引き続き研究が求められている。【ドイツ連邦環境庁】

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