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環境ニュース[海外]

ブッシュ大統領 気候変動対策と大気清浄化対策を発表

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2002.02.26 【情報源】アメリカ/2002.02.14 発表

 アメリカのブッシュ大統領は、2月14日、気候変動対策と大気清浄化対策
を発表した。
 気候変動対策は、京都議定書から離脱したアメリカの独自の取組を示すもの。ブッシュ大統領は、「経済成長は環境改善の鍵である。なぜなら、経済成長こそがクリーンテクノロジーへの投資を可能にするからだ」と強調。京都議定書がとったアプローチは絶対的な目標を目指すもので、これではアメリカ経済は深刻かつ急激な打撃を被る(4000億ドルのコストと490万の失業)と批判した上で、新たなアプローチとして、アメリカ経済の規模に応じた温室効果ガスの排出削減を目指すことを提案。具体的には、今後10年間で、GDP当たりの温室効果ガス排出量を18%削減(2002年 GDP100万ドル当たり183トン→2012年 GDP100万ドル当たり151トン)するという目標を掲げた。これを実現するために、省エネルギー再生可能エネルギーの技術開発を進めるとともに、企業の自主的取組を促進し、排出取引にも取り組んでいくこととしている。また、再生可能エネルギー等の導入を支援する減税措置(今後5年間で46億ドル=5980億円)を講じる。
 また、大気清浄化対策として、発電所からの大気汚染物質の削減を目指す「クリア・スカイ・イニシアティブ(The Clear Skies Initiative)」を発表した。キャップ式排出取引制度を活用して、SO2を73%、NOxを67%、水銀を69%削減するという。
 なお、大統領の気候変動対策案に対し、WWF、全国環境トラスト(the National Environmental Trust)などの環境NGOは失望を表明。WWFの気候変動基金部長のUte Collier博士は、必要なのはアメリカ経済にリンクした目標ではなく、温室効果ガスの絶対的な削減だと批判した。【ホワイトハウス・EPA】

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