一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ・EU首脳会談 京都議定書の溝は埋まらず
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2001.07.03 【情報源】その他/2001.06.15 発表
アメリカのブッシュ大統領とEUのプロディ欧州委員会委員長は、6月14日、スウェーデンのイエテボリで会談。京都議定書をめぐっては、批准・発効を目指すEUと、議定書否定を貫くアメリカとの間で、溝が埋まらなかった。一方で、EUとアメリカは、議定書に対する立場の違いを認めつつ、お互いに協力し、支え合っていくことができるような関係を求めて、交渉を続けていくことに合意。ハイレベルでの協議を継続することとなった。また、アメリカは、7月にボンで開催されるCOP6再開会議に参加することを表明し、EUもこれを歓迎した。
記者会見では、ブッシュ大統領が京都議定書を批判し、途上国も含めたグローバルな対応を追求するという立場を繰り返した。しかし、大統領は、京都議定書を否定したからといって、アメリカとEUが協力できなくなるというわけではないと述べ、アメリカが排出安定化を目指すことを明言。また、「時間と資金」を投入して、EUと協力しながら科学的調査研究に取り組んでいくことを明らかにした。さらに、ブッシュ政権のエネルギー政策は、省エネ、再生可能エネルギー、天然ガス、原子力発電などに重点をおくもので、温暖化防止にも資するものだとアピールした。
なお、EU側は、京都議定書について、拘束力のある目標及び批准スケジュールに関して、今後も妥協することはないとしている。
【欧州委員会環境総局・ホワイトハウス】