一般財団法人環境イノベーション情報機構
ワシントン条約締約国会議 希少動物に新たな規制を模索
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2004.09.21 【情報源】国連/2004.09.07 発表
絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)の第13回締約国会議が、10月2日から14日まで、バンコクで開催される。今回の締約国会議では、希少生物に対する貿易規制の更新・改正が図られる予定である。具体的には、アフリカゾウ、ミンククジラなどの保護と持続可能な利用を改善する約50件の提案について審議する。
今年、商業的に最も重要とみられる提案は、メガネモチノウオ(通称ナポレオンフィッシュ)及びホオジロザメを、取引許可が必要な種のリスト(条約付属書II)に加えるというものである。かつてワシントン条約は象牙などの貿易規制の手法として利用されていたが、海洋生物の保護のために利用されるのは、2002年にジンベイザメなどが付属書IIリストに加わってからの風潮である。
海洋生物に加え、新たに脅威にさらされているものとして、薬用植物があげられる。アフリカ産のホーディア、中国の紅豆杉及び砂漠に自生するニクジュヨウについて、保護を強化するための提案が出されている。
また、食用やペットとして過剰に捕獲されているアジアのウミガメ、リクガメの保護を求める提案もいくつかある。【UNEP】