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環境ニュース[海外]

UNEP 冷水性サンゴの保護への挑戦

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2004.06.21 【情報源】国連/2004.06.04 発表

 世界環境デーに、世界レベルでの保護が必要な生物として、新たに、冷水性サンゴが注目を浴びた。最新の潜水技術を活用した研究によると、水温4度から13度の水域に生息する冷水性サンゴは、これまで考えられていたよりもずっと広範に見られ、大西洋、太平洋、インド洋及び地中海にも生息していることが明らかとなった。この研究は、UNEP世界保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)のコーディネートの下、ドイツのエルランゲン・ニュールンベルグ大学のAndre Freiwald教授率いる国際的な科学者ネットワークによって実施された。
 しかし、報告書によると、冷水性サンゴは、深刻な危機に瀕している。冷水性サンゴは、暖水性サンゴと比べ、成長のスピードが十分の一ほどしかない。また、深海の漁業器具やトロール漁法の影響を受けやすく、石油・ガスの採掘、電話ケーブルの敷設、廃棄物の投棄による影響も脅威となる。ノルウェー、アイルランド、イギリス及びアメリカは、近年、冷水性サンゴの保護を強化したが、他の国々でも、冷水性サンゴの生息地を海洋保護区に指定するなど、予防的な保護策が講じられるようになれば と専門家は期待している。
 なお、研究報告書「冷水性珊瑚:見えない−でも もう見捨てられない(Cold-Water Coral Reefs: Out of Sight- No Longer Out of Mind)」の全体は、7月3-4日に沖縄で開催される、国際サンゴ礁イニシアチィブ(ICRI)の会議にて発表される。【UNEP】

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