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環境ニュース[海外]

EPA ホイットマン長官就任後100日の成果

環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2001.05.08 【情報源】アメリカ/2001.04.27 発表

 ブッシュ政権がスタートしてから100日が経ち、EPAはこの間の成果をとりまとめて公表した。
 EPAは、特に、大統領の選挙時の公約を守るため、アメリカ国民とのパートナーシップを構築し、経済的手法の導入を促進し、行政手続を重視すべく仕事を進めてきたことを強調した。
 100日間の主な成果は以下のとおり。

(1)クリントン政権(後期)が提案したルールの検討
 ホワイトハウスからの指示により、EPAは、クリントン政権が人気の最後60日間に提案した、以下の環境関連規則について検討を行った。
●ディーゼル車
 大型トラックやバスからの排気ガスを削減し、ディーゼル燃料中の硫黄レベルを下げるための規則を確定。

 年間100ポンド以上のを製造し、処理し、または使用する企業に対し、その利用状況を有毒物質排出インベントリー(Toxic Releases Inventory:TRI)の一部としてEPAに報告するよう規則を改正
●湿地
 湿地における建設活動を厳密に規制することにより、アメリカの湿地を保護する規則を確定。
砒素
 前政権が提案した規則案の基準値が、十分な科学的知見に基づいておらず、遵守コストの問題に適切に対処していないという懸念があるため、EPA長官は、米国科学アカデミー(the National Academy of Sciences)に、人々の健康を守るために、新しいヒ素飲料水基準として、3-20ppb(parts per billion)の範囲で迅速に検討するよう要請。また、国立飲料水審議会(the National Drinking WaterAdvisory Council)に対し、新基準の採用に伴う経済的な問題について検討するよう求めた。

(2)他の重要な政策行動
 EPAは、上記のような規則の包括的検討に加え、多くの重要な政策事項を進めてきた。
●農薬訴訟
 農薬の使用に関する訴訟について、様々な利害関係者との間で和解に合意した。
ブラウンフィールド規制および補助金
 大統領の公約を達成するために、州および地方政府の柔軟性をより広く認め、ブラウンフィールド事業(訳注:土壌汚染などの環境汚染によって放棄された産業・商業用地の再利用を進める事業)を改善することを宣言した。また、36の新規ブラウンフィールドパイロットプロジェクトに対し、3,800万ドル以上の補助金を交付することを公表した。
●中西部地域における再生ガソリン
 昨年夏にシカゴおよびミルウォーキーで起きたような燃料価格の高騰を防ぐため、これらの都市で精製者がガソリンに混入することのできるエタノールの量を増やすことを認めた。
●スターリンク・コーン
 EPA長官は、アメリカの食糧供給における人々の健康と信頼を守るため、人間が消費しても安全だと認められない限り、飼料用のバイオテクノロジー食品を承認しないとした。
●パートナーシップの構築
 州および地方政府、企業および産業界、環境グループ、ならびに市民とのパートナーシップを構築するという責務を果たすため、ブッシュ大統領は、様々な利害関係者との多くの会合を開催してきた。
●大統領のアジェンダの推進
 大統領による、環境に関するアジェンダを活性化するために、EPA長官は、25以上の主要な政策演説を行なってきた。

(3)結論
 EPAは、次の政権交代の時点で、今政権開始時よりも、アメリカの環境がよりよく保護されているように、この新しい成果を積み重ねていくことを切望している。
【EPA】

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