一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU研究事業 ベンゼンへの曝露は個人の選択で減少することを立証
【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2003.07.15 【情報源】EU/2003.06.30 発表
喫煙を止め、車は家に置いておく、そして車に代わる移動手段を利用する・・・ちょっとしたライフスタイルの変化によって、有害な大気汚染物質への曝露を減らせることが、6月30日に発表されたEUの研究事業によって明らかになった。これは、昨年10月、ブリュッセルで行われた「欧州における大気汚染物資へのヒトの曝露(PEOPLE)」調査の成果によるもの。調査は、125人のボランティアについて、交通や喫煙から生じる発がん性物質「ベンゼン」への暴露を測定したものである。ボランティアは、6つのグループ(交通に暴露しない非喫煙者、喫煙者、マイカー利用者、公共交通機関利用者、自転車利用者及び歩行者)に分けられ、12時間にわたって、センサーを携帯して行動した。屋内ではベンゼン濃度が1立方メートル当たり6.4マイクログラムで、都市のバックグラウンド濃度の2倍であること、バーや車内では著しく濃度が高くなることが明らかになった。なお、リスボン、ブカレスト、リュブリャナでも同様の調査が行われている。【欧州委員会環境総局】