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環境ニュース[海外]

「世界土地概況」主題別報告書、生態系の分断が生命を脅かすと警告

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2025.10.28 【情報源】国際機関/2025.10.11 発表

砂漠化対処条約(UNCCD)及びボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約、CMS)は、生態系の連結性と土地回復に関する「世界土地概況」を発表し、世界の陸域の約3分の1が人間活動によって大きく変容し生態系が劣化・分断していると警告した。

地球の景観は密接に関連し合い、生物の移動と水・栄養・エネルギーの自然な流れにより維持されているが、今日、河川や森林、草原など生命を支えるネットワークは脅威に晒され、自然システムの機能が阻害されている。
世界の河川の6割超が流路変更またはダム化されており、例えば、世界最大級の内陸漁場だったメコン川はダムにより魚類の回遊が阻害され、数百万人の食料安全保障が脅かされている。

道路や鉄道、都市の開発で生息地の分割が進んでいる。2050年までに世界の道路網は6割拡大する見通しで、生態系への圧力が一層強まる。
こうした連結性の喪失は土壌劣化や収量減少、水不足を招き、干ばつや洪水など災害リスクも増大し、自然と人間の双方に害を及ぼす。

報告書は行動の緊急性を強調、生態系の連結性を土地・水・インフラ計画に組み込むよう各国に求めている。

ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約)】

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