一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、ハイドロフルオロカーボン類の使用制限緩和へ規則案を公表
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2025.10.16 【情報源】アメリカ/2025.09.30 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、技術移行規則(注)における特定のハイドロフルオロカーボン類(HFCs、以下HFC)の使用制限を緩和する意向を表明した。HFCの段階的削減と現行の規則によって生じている問題の是正との両立を図るという。
同庁は意見公募に向けて以下を含む改正規則案を公表した。
・家庭用空調や食品小売向けの冷蔵設備、冷蔵倉庫、半導体製造などの分野で規制対象HFCの使用期限を延長する。
・血漿や医薬品などを低温で輸送するための特定のインターモーダルコンテナ(複合一貫輸送コンテナ)については制限を撤廃する。
・2026年1月1日から冷蔵倉庫に使えるHFCの地球温暖化係数(GWP)の上限を150又は300から700に引き上げる。
・2025年1月1日より前に製造又は輸入された家庭用及び業務用(小型)の空調設備とヒートポンプは無期限で設置を継続できるようにする。
EPAは、米国イノベーション・製造法(AIM法)における同庁の法的義務を果たしつつ、経済成長を妨げずに国民の健康や生活を守るための措置だと説明している。
(注)2020年制定の米国イノベーション・製造法(AIM法)に基づいて2023年のバイデン政権下で定められた。在庫や設置などの問題に対応するため、2024年にかけても期限延長などの一部見直しは行われている。
【アメリカ環境保護庁】