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環境ニュース[海外]

欧州委員会、労働者保護のため化学物質暴露限界値を新設へ

健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2025.08.05 【情報源】EU/2025.07.18 発表

欧州委員会は、労働者の保護強化に向け、発がん性変異原性生殖毒性物質指令(CMRD)の第6次改定案を公表した。

以下3物質について暴露限界値を設定する。
・コバルト及び無機コバルト化合物(特に電気自動車用の電池製造、磁石や硬質金属の製造等で使用)
・多環芳香族炭化水素(PAH:鉄鋼、鉄、アルミニウム製造等で発生、溶接ヒュームにも含まれる)
・1,4-ジオキサン(化学・繊維製品、家庭用洗剤の溶剤として使用)

また、皮膚接触など暴露の可能性に関する警告や特別措置の必要性を示す「注釈」を加える。
溶接ヒューム(発がん性物質に分類されるクロム、ニッケル、カドミウム化合物等を含む可能性がある)も規制対象とする。

これにより、今後40年間で肺がん約1,700件、その他の疾患(拘束性肺疾患、肝臓・腎臓障害等)1万9,000件が予防される見込み。
医療費を最大11億6,000万ユーロ削減でき、労働者とその家族の生活の質が大幅に向上する可能性があるという。

今後、同案は欧州議会と理事会で審議され、採択後、2年以内に各国の国内法に導入される。

【欧州委員会】

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