一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ農務省、山火事を引き起こす枯木を輸送するプロジェクトに助成
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2025.05.20 【情報源】アメリカ/2025.05.06 発表
アメリカ農務省(USDA)は、枯木や倒木など、林野火災の燃料になる林床可燃物を加工施設に輸送するプロジェクトに総額2,300万ドルを助成すると発表した。この助成は、森林局の「危険可燃物輸送プログラム」によるものであり、地域社会や重要なインフラ、レクリエーションの場にとって林野火災のリスクになる危険な可燃物を減らし、何もしなければ廃棄されたり火災の原因になったりする枯木や落枝、密生した下草を有効活用することを支援する狙いがある。
火災のリスク低減や森林再生の取組を迅速に進めるため、「緊急事態認定」の国有林地(注)におけるプロジェクトが優先されるという。
企業や非営利団体、州政府、地方自治体、部族政府などを対象に、2025年6月20日まで助成申請を受け付けている。
USDAによると、建物や家具に使われる高価値の木材とは異なり、枯木などの低価値の木材は用途が限られており、有用な製品(例:土壌改良資材、電気や熱などの再生可能エネルギー源、直交集成板などの持続可能な建材)に加工できる施設も少ない。
(注)火災や病害虫のリスクが高く緊急事態にあると認定された国有林地。国有林の保護と国産木材の促進を図る旨の長官通達(2025年4月3日付)で示されたもの。
【アメリカ農務省】