一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、繊維製品中PFASの現状を報告
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2024.10.02 【情報源】EU/2024.09.17 発表
欧州環境庁(EEA)は、欧州における繊維製品中のPFAS(有機フッ素化合物)の現状と課題について報告した。報告は、PFASの使用削減により、繊維製品のリサイクリング性が向上し循環経済への移行が進むとするが、課題として以下をあげている。
・代替品の発見
・PFASの追跡
・使用済み製品中のPFAS識別・分離
・適正な焼却技術の開発と埋立の回避
・影響のEU外波及の防止
繊維製品の大半ではPFASの代替品が利用可能であるが、消防など特殊な用途には代替品がなく、この分別回収・処理が課題である。
2025年1月以降、EUでは使用済み繊維製品の分別回収が義務付けられる。
これによりPFAS使用製品のリサイクル過程への進入防止の可能性が開かれるが、現在、EUには大規模にPFASを識別分離する技術がなく、識別・分離・処理能力の開発が急務である。
未規制のまま埋立・焼却されている現状は回避されねばならない。
今回の報告は、委託研究報告書「ヨーロッパ循環経済における繊維製品中のPFAS評価」(2024年2月)に基づく。
【欧州環境庁】