一般財団法人環境イノベーション情報機構
カナダ環境・気候変動省、2024年6月の熱波は人間活動による気候変動が主要因とする研究を発表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2024.07.24 【情報源】カナダ/2024.07.09 発表
カナダ環境・気候変動省は、極端気象イベント迅速アトリビューションシステムを用いて、2024年6月にカナダを襲った熱波を解析し、結果を発表した。イベントアトリビューションとは、モデル実験などにより異常事象発生への人為影響を定量的に評価(アトリビューション)するもの。近年、迅速な解析が可能となった。
2024年6月中旬、カナダのオンタリオ州東部で平年値を7.4℃、ケベック州南部で10.7℃、同州北部で7.2℃、大西洋岸で10.6℃も上回る熱波に襲われた。
同システムにより、工業化以前(1800年代後半)の気候と現在の気候を比較・解析した結果、これらすべてにおいて人間活動による気候変動が熱波の発生確率を大きく上昇させたとの結論を得た。
同システムはパイロット事業で、今後、対象を極端寒波や極端降雨に拡大していく予定である。
同省は、国民に対し、気象予報を常時把握し油断せず避難計画を作成・準備するよう呼びかけ、携帯電話などで警報を受信できる WeatherCAN というアプリの利用を推奨している。
【カナダ環境・気候変動省】