一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ海洋大気庁、観測史上4回目のサンゴの大規模白化現象を確認
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2024.05.01 【情報源】アメリカ/2024.04.15 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、世界中で大規模なサンゴ白化現象が発生し拡大していると発表した。2023年の海面水温の記録的な高温が原因とみられる。1998年、2010年、2014〜2017年に続き観測史上4回目である。発生と拡大は、2023年初めから報告され、同年12月には、特に太平洋熱帯域東部とカリブ海で、白化現象を起こす高温ストレスが極端に蓄積した。これに対応してNOAAは、これまでレベル1(サンゴ礁全体の白化発生)と2(高温に弱いサンゴの死亡)であった白化警告に、レベル3(複数の種の死亡)、4(50%以上の死亡)、5(ほとんど全滅)を導入した。2024年2月には、ツバルで70%のサンゴ消滅が報告され、コスタリカでは3月の調査で50〜80%の白化が認められた。現在、白化現象は、フロリダ、カリブ海、ブラジル、太平洋熱帯域東部、グレートバリアリーフ、南太平洋、紅海、ペルシャ湾、インド洋など広域に及ぶ。NOAAはレジリエンスベースのサンゴ再生取組の重要性を強調している。
【アメリカ海洋大気庁】