一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス、イングランドの開発業者に生物多様性ネットゲイン10%達成を義務化
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2024.02.27 【情報源】イギリス/2024.02.12 発表
イギリス環境・食糧・農村地域省(DEFRA)によると、2024年2月12日から、イングランドの開発業者は大規模な建設事業を行う際、生物多様性を10%以上純増させる「生物多様性ネットゲイン(BNG)」10%達成が義務付けられる。国レベルのBNG義務化は世界初だという。2021年環境法により導入されたBNGは、開発と同時に生息地の状態を定量的に改善する手法で、2030年までに種の減少を食い止めるという政府の公約実現を促すと期待される。既に多くの住宅開発業者が実践し、人や自然への利益を認識している。
BNGは法的な生物多様性指標(生息地の規模・質・場所・種類を考慮)を用いて算出された生物多様性ユニットで測定される。現地でのBNG達成が優先されるが、不可能な場合は民間市場を通じて土地所有者から別の場所のユニットを購入、また、いずれも不可能な場合は最終手段として政府から生物多様性クレジットを購入できる。小規模用地については2024年4月から、国家的重要インフラ事業については2025年後半に導入予定である。
【イギリス環境・食糧・農村地域省】
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プレスリリース
- https://www.gov.uk/government/news/new-housing-developments-to-deliver-nature-boost-in-landmark-move