一般財団法人環境イノベーション情報機構
ドイツ 2022年の温室効果ガス排出量は1990年比で40%減少
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2024.01.26 【情報源】ドイツ/2024.01.15 発表
ドイツ連邦環境庁(UBA)は2022年の温室効果ガス排出量を公表した。これによると2022年にドイツで排出された温室効果ガスは二酸化炭素(CO2)換算で約7億5,000 万トンとなり、2021年比で 1.3% 減少、1990年比で 40% 減少したことが明らかになった。
エネルギー部門は石炭使用量の増加が要因で 4.5% 増加、産業部門はエネルギー価格が急騰によるエネルギー集約型産業の生産減少が要因で 7.6% 減少した。
運輸部門は前年比で 2% 増加し、要因として乗用車や小型商用車による排出量増加や航空交通における排出量増加が挙げられている。
一方で建築部門の排出量は前年比で 7.4% 減少し、要因として暖房エネルギーの消費節約が挙げられている。
温室効果ガスの種類ごとの排出量は、引き続き二酸化炭素(CO2)が 89.5% と大半を占め、そのほとんどが化石燃料の燃焼に起因している。
残りの排出量は、メタン(CH4)が 6.1%、一酸化二窒素(N2O)が 3.1% 弱で、農業部門からの排出量が大半を占めている。
1990年と比較すると、二酸化炭素は 36.3%、メタンは 65.9%、一酸化二窒素は 54.0% 減少した。
フッ素系温室効果ガス(Fガス)の排出量は、1995年以降、38% 減少し、特に2017年以降、明らかな減少傾向が見られる。
2023年の排出量暫定値は気候保護法に基づき今年3月に公表される。
【ドイツ連邦環境庁】