一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、2030年のGHG排出削減目標達成のための政策パッケージ「Fit for 55」の重要法案が成立と報告
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2023.10.25 【情報源】EU/2023.10.09 発表
欧州委員会によると、2030年の温室効果ガス排出削減目標(1990年比55%減)を達成するための政策パッケージ「Fit for 55」の重要法案のうち最後の2本(再生可能エネルギー指令改正案、持続可能な航空燃料の普及促進に関する規則案)が採択された。EUは全主要部門に関して法的拘束力のある気候目標を持つこととなる。再エネ指令では、エネルギーミックスに占める再エネの比率に関し、法的拘束力のある2030年目標を現行の32%から42.5%に引き上げ、努力目標を45%とすることで合意。持続可能な航空燃料(SAF)については、SAF混合率の順次引き上げを燃料事業者に義務付ける。
Fit for 55では既に、排出権取引制度改正、社会気候基金の創設、炭素国境調整メカニズムの導入、エネルギー効率化指令改正、乗用車・小型商用車の排出基準強化等の法案が採択されており(エネルギー課税指令改正案のみ未採択)、国内の実施に向けて作業に入る。これらの法の施行により、2030年までにGHG排出57%削減が見込まれるという。
【欧州委員会】