一般財団法人環境イノベーション情報機構
オランダ国立公衆衛生環境研究所、同国の温室効果ガス排出量は2022年に著しく減少と報告
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2023.09.26 【情報源】オランダ/2023.09.08 発表
オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は、同国の2022年の温室効果ガス(GHG)排出量(暫定値)は前年比7.9%減と報告した。天然ガス価格高騰による工業・建築・農業部門での消費量減少と暖冬が主な要因だという。また、2022年は初めて1990年と比べ30%以上減少した。アンモニア排出の減少傾向は2022年も続き、家畜の減少や乳牛の餌の窒素含有量低下等により前年比1.1%減。窒素酸化物(NOx)は天然ガスの消費量減少等により2.4%減、非メタン炭化水素(NMVOC)は10.6%減だった。その他、微小粒子状物質(PM2.5)、二酸化硫黄(SO2)等の化合物の排出はほぼ横ばいである。2022年の確定値は2024年初頭に発表される。
環境NGOウルゲンダが「2020年までにGHG排出量1990年比25%削減」を国に求めて提訴した件で、2015年にこの請求を認める判決が出され、最高裁も2019年に同判決を支持した。同国気候法には現在、2030年までに1990年比55%減が盛り込まれている。
【オランダ国立公衆衛生環境研究所】