一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ海洋大気庁、2023年のメキシコ湾の「デッドゾーン」は平均以下と発表
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2023.08.21 【情報源】アメリカ/2023.08.02 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2023年のメキシコ湾の「デッドゾーン」は平均以下であったと発表した。「デッドゾーン」は、水生生物の生存を危うくする、酸素濃度が極めて低い海域をいう。2023年7月最終週に実施された観測では7,920km2で、過去5年の平均値11,258km2を下回り、1985年の観測開始以来7番目の狭さであった。しかしなおイエローストーン国立公園の広さがあり、2035年までに5年平均4,920km2以下を掲げる目標に及ばない。海洋の低酸素化は、水生生物の食行動、成長率、繁殖、生息域や生息数を変え、漁場と漁期を変動させ、漁業に大きな影響を与える。2022年と2023年に、NOAAは州政府と協力して、水産資源のエビの分布と低酸素海域の関係を試験的に予測し発表する取組を行った。また、水系への栄養塩流出リスクを予測するツールを開発中である。水系の集水域で施肥が最大となる時期を特定することによって、効果的な栄養塩流入の制限が可能となる。
【アメリカ海洋大気庁】