一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、Fガスとオゾン層破壊物質の規制を強化へ
【環境行政 環境基準】 【掲載日】2022.04.21 【情報源】EU/2022.04.05 発表
欧州委員会は、フッ素系温室効果ガス(Fガス)及びオゾン層破壊物質(ODS)の規制を強化する2つの案を公表した。Fガス規制案は、Fガスの中でも特に排出量の多いハイドロフルオロカーボン類(HFCs)の段階的廃止をさらに進め、EU市場を流通するHFCsを2050年までに2015年比98%削減する。また、新製品でのFガス使用を代替物質が利用できない場合に限る新規制を導入するほか、監視対象を拡大し、執行を強化する。これにより、2030年までにCO2換算で4000万トン、2050年までに3億1000万トンの温室効果ガス(GHG)排出を追加的に削減する。
ODS規制案では、建物の改修・解体時に発泡断熱材から放出されるODSを回収又は破壊するなどにより、2050年までにCO2換算1億8000万トン、オゾン破壊係数で3万2000トン相当のODS排出を削減する。
2つの規制案を合わせ、2050年までにCO2換算4億9000万トンのGHG排出削減を見込む。これは、2019年のフランスの総GHG排出量を上回る規模である。
【欧州委員会】