一般財団法人環境イノベーション情報機構
ボン条約、4ヶ国が新たなサイガアンテロープ保護プログラムに合意と報告
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2021.11.15 【情報源】国際機関/2021.10.27 発表
ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約、CMS)は、「サイガアンテロープの保護、回復、持続可能な利用に関する覚書」の第4回署名国会合において、カザフスタン、モンゴル、ロシア、ウズベキスタンの4ヶ国が新たな作業プログラムに合意したと発表した。サイガアンテロープは絶滅の危機に瀕しているが、CMSとワシントン条約(CITES)の支援を受けた生息国やNGOなどによる保全の取組の結果、個体数はロシア、モンゴル、カザフスタンで増加傾向にあり、特にカザフスタンでは2015〜2021年に10倍に増加している。しかし疾病、密猟、移動の障害などサイガアンテロープに対する脅威は依然として存在し、また2015年には疾病と極端気象が重なって約20万頭の大量死が発生している。4ヶ国は今後5年間、作業プログラムに従い、各国の状況に応じた多様なアプローチで保全行動をとる。覚書はサイガアンテロープの生息国5ヶ国(前述の4ヶ国とトルクメニスタン)が署名し、2006年発効している。
【ボン条約】