一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界気象機関、気候変動は持続可能な開発目標の達成を脅かすと報告
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2021.10.11 【情報源】研究機関/2021.09.22 発表
世界気象機関(WMO)は、報告書「気候指標と持続可能な開発:相互関連性を実証する」を公表し、気候変動が持続可能な開発目標(SDGs)の達成を脅かしていると指摘した。報告書は、CO2濃度、世界の平均地表面温度、海洋酸性化、海洋蓄熱量、海氷面積、氷河の質量収支、海面上昇の7つの気候指標を取り上げ、これらがSDGsの達成上どのような影響を及ぼすかを分析している。17あるSDGsのうち注目した13の目標について、気候変動がこれらの目標達成を脅かしていると報告した。そして、気候変動に拍車をかけているCO2濃度の上昇が、間接的に、他の気候指標に関係するリスクを引き起こしたりほぼ全てのSDGsの達成を脅かしたりしていると説明し、CO2の排出削減はSDGsを達成するための最も効果的で欠かせない気候変動対策のひとつだと論じる。WMOは、さらなる研究の必要性を示しつつ、この報告書を異分野間の研究や協働、より良い政策策定、及びSDGsの達成に向けた取組や気候変動対策の強化に役立ててもらいたいとしている。【世界気象機関】