一般財団法人環境イノベーション情報機構
カナダ、発電用石炭の新規採掘プロジェクトや既存炭鉱の拡張を承認しない方針を表明
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2021.07.01 【情報源】カナダ/2021.06.11 発表
カナダ政府は、G7諸国の中で初めて、火力発電の燃料に用いる一般炭の新規採掘プロジェクトや既存炭鉱の拡張を承認しない方針を表明した。同政府は、エネルギー生産のための石炭の採掘や使用を続けることは環境面で持続可能ではないとして、新たな一般炭の採掘プロジェクトや既存の炭鉱の拡張は、容認できない環境影響を引き起こす可能性が高く、気候変動対策において国内外に約束していることに沿わない、と説明する。この方針は一般炭の採掘プロジェクトに関する政府の意思決定に反映される。同国は、2017年にイギリスと共に脱石炭連盟(PPCA)を立ち上げ、石炭火力発電の段階的廃止を進める取組で世界を主導してきた。2018年には、2030年までに国内における旧式の石炭火力発電を段階的に廃止するための規制も導入している。ウィルキンソン環境・気候変動大臣は、「石炭火力発電を廃止してクリーンなエネルギー源で代替していくことは、低炭素経済への移行に不可欠だ。発電のために新たな炭鉱を造設することは持続可能ではない」と述べている。【カナダ環境・気候変動省】