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環境ニュース[海外]

世界気象機関、世界的ヨットレースの支援を得てデータを収集と発表

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2021.02.18 【情報源】研究機関/2021.02.02 発表

 世界気象機関(WMO)は、観測データ収集に単独無寄港無補給世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」第9回大会の協力を得たと発表した。参加艇は、2020年11月初めにフランス北西部の港レ・サーブル・ドロンヌを出航、約80日をかけて帰港する。2021年1月末から帰還が続く。参加者のうち10人が航行中に海洋観測装置を展開。気象観測ブイ7基とプロファイリングフロート(自動海洋観測ロボット)3基を海中に投入した。船上搭載の装置で海面塩分、海面水温、CO2、気圧等を観測、あるいはマイクロプラスチック汚染を観測した参加艇もあった。データはリアルタイムで国際データベース上に公開された。
 UNESCOと国際モノハルオープンクラス協会(IMOCA)は、2020年1月に海洋科学研究の支援と啓発に関する協力に合意した。2年間にさまざまな共同プロジェクトを実施する。今回の協力はその一つで、「持続可能な開発のための国連海洋科学の10年」(2021-2030年)の枠組の中で全球海洋観測システム(GOOS)を支援する。GOOSの維持には毎年約2000基の自動観測装置を展開する必要がある。気候変動による災害の増加等気象観測の重要性が増し、折からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行により観測体制が影響を受ける中で、通常の観測船が到達できない海域まで航行するレース艇によるデータ収集は貴重である。IMOCAは、いずれは観測機材の登載をルールとしたいという。航行困難な赤道無風帯に20kgのフロートを展開した参加者は、競技への影響が心配だったが意義ある仕事をしたと述べた。
世界気象機関

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