一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ海洋大気庁、メキシコ湾のフラワー・ガーデン・バンク国立海洋保護区を拡大へ
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2021.02.04 【情報源】アメリカ/2021.01.19 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、メキシコ湾の国立海洋保護区を現在の約56平方マイルから約160万平方マイルに拡大することを決定した。これは、30年に及ぶ豊富な科学研究と一般からの意見に基づくもので、2021年春に施行予定である。今回追加されるのは、漁業や遊漁で重要な魚種(タイ、サバ、ハタ、カマスサワラ等)、及び絶滅危惧種(ウミガメ、サンゴ、オニイトマキエイ)が生息する14の岩礁や浅瀬で、底引網等を用いた漁や船舶の停泊、石油ガス探査・産出等による影響を抑制することが目的である。 NOAAは、1992年にテキサス州とルイジアナ州の沖合115マイルに位置する東西のフラワー・ガーデン・バンクを海洋保護区に指定、1996年にはテキサス州沖合80マイルのステットソン・バンクを追加した。これら3つの保護区には、アメリカ本土の最北端のサンゴ礁や深海の岩礁群など様々な海洋生物種に欠かせない生息地が含まれている。2010年にメキシコ湾で油田掘削装置の爆発によるアメリカ史上最大の原油流失も発生し、保護区拡大は、2012年の保護区管理計画のレビューにおいて最優先課題の1つとなった。【アメリカ海洋大気庁】