一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、コロナ危機で2020年は省エネの進展が一層鈍化し早急な対策強化が必要と報告
【環境一般 その他(環境一般)】 【掲載日】2020.12.23 【情報源】国際機関/2020.12.03 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、「エネルギー効率2020年版」を公表した。それによると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行による経済への影響を受け2020年はエネルギー効率の改善ペースが一段と鈍化し、世界的なエネルギー目標や気候目標の達成がより困難になる見通しで、各国がエネルギー効率化の取組を強化する必要性が高まっているという。今後3年間が目標達成に向けた軌道修正の正念場になる。IEAによると、2020年の世界のエネルギー強度の改善幅は2010年以降で最低の1%未満にとどまるとみられ、気候変動対策や大気汚染の削減等に関する世界目標を達成するのに必要な水準を大きく下回っている。コロナ危機で省エネ型の建物や設備、自動車への投資が落ち込み、2020年の世界のエネルギー効率化に対する投資は9%減だと見込まれる。各国が表明済みの省エネ関連の景気刺激策は部門や地域による偏りがあるうえ十分な水準にはほど遠いという。IEA事務局長は、エネルギー効率化はコロナ危機からの持続可能な回復を目指す国家の最優先課題だと訴える。【国際エネルギー機関】