一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界資源研究所、世界の洪水リスクや洪水防止策の費用対効果を把握できるオンラインツールを公開
【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2020.05.12 【情報源】研究機関/2020.04.23 発表
世界資源研究所(WRI)などは、世界の洪水リスクや洪水防止策の費用対効果を把握できるオンラインツールを公開した。基準となる2010年や、2030年、2050年、2080年の予測を含めた、河川洪水又は沿岸洪水による浸水の想定深度を地図上で色分け表示するハザードマップ機能のほか、国や州、河川流域、都市ごとに、洪水によってどの程度の人口やGDP、都市資産が影響を受けるかを分析したリスク予測、及び、堤防などの洪水防止策の費用対効果を表示する機能が提供されている。同ツールによれば、2030年までに、世界における沿岸洪水の被害は年間で1500万人に及び、都市資産額にして1770億ドルとなるほか、河川洪水の被害は年間で1億3200万人に及び、都市資産額にして5350億ドルと算定される。一方で、例えばインドでは、洪水対策インフラに1ドル投資するごとに248ドルの被害を回避でき洪水の危険性を半減できるなど、今、洪水防止のためのインフラに投資することで、後の洪水による被害を大幅に減らせることも示された。【世界資源研究所】