一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界気象機関、アフリカ東部で異常気象によりバッタの大群が作物を食べ荒らしていると報告
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2020.02.06 【情報源】国際機関/2020.01.21 発表
世界気象機関(WMO)は、アフリカ東部でサバクトビバッタの大群が作物を食べ荒らし、食糧安全保障を脅かしていると報じた。2019年10月以降の広範囲におよぶ豪雨などの異常な気象・気候条件によって乾燥地に植物が生い茂り、サバクトビバッタの繁殖に適した環境が生まれた。現在サバクトビバッタの大群が、エチオピア東部、ソマリア及びスーダンの一部、エリトリア、ケニア北部で作物を食べ荒らしており、ウガンダ北東部、南スーダン南東部、エチオピア南西部にも大群が飛来する恐れがあるという。2020年6月頃までサバクトビバッタの繁殖に適した生態学的条件が続き、群れが更に増加する可能性があるという。国連食糧農業機関(FAO)は過去25年間で最悪の状況だとしている。サバクトビバッタは通常アフリカ西部からインドまで20か国の砂漠に生息し、12種ほどのトビバッタのうち最も有害だとされる。典型的なサバクトビバッタの大群は1平方キロメートルあたり1億5000万匹もの個体で構成され、風と共に一日100〜150キロメートル移動し、一日に2500人分の食糧を食べ尽くすという。【世界気象機関】