一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、欧州で2018年に森林火災の被害を受けた国は過去最多と報告
【地球環境 森林の減少】 【掲載日】2019.11.20 【情報源】EU/2019.10.31 発表
欧州委員会共同研究センターは、欧州、中東、北アフリカにおける森林火災の2018年版報告書を公表し、山火事で失われたEU域内の森林・土地面積は約17万8000ヘクタール(ha)で2017年の6分の1以下だったが、大規模火災に見舞われた国は過去最多だったと報告した。森林は地球の肺とも呼ばれ、生物種の80%が生息しているが、気候の温暖化・乾燥化により大規模な火災・焼失が地球規模で急増しているという。報告書は、欧州森林火災情報システム(EFFIS)が2018年に位置表示した30ha超の火災件数が過去最多だったとし、1)スウェーデンでは北欧としては異例のEUで2番目に大きい2万1605ha超が焼失、2)絶滅危惧の動植物種保護区域「ナチュラ2000ネットワーク」では5万ha(2018年全焼失面積の36%)が焼失、3)中・北欧で夏の大半に持続した高温が森林火災の発火・拡大、経済・環境の損失を招いた等を報告した。域内の森林火災に対応し消火活動を動員するEU市民保護メカニズムは2019年3月に改善、強化された。【欧州委員会】