一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、世界の洋上風力発電設備容量は2040年までに15倍に成長と予測
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2019.11.14 【情報源】国際機関/2019.10.25 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、「Offshore Wind Outlook(洋上風力概況)2019」で、世界の洋上風力発電設備容量は2040年までに15倍に成長し、累積投資額約1兆ドルに達するとする予測を示した。洋上風力発電技術の先駆者は欧州で、EUの洋上風力発電設備容量は現在約20ギガワット(GW)、現行政策のもと2040年までに130GW近くに増加し得る。中国は、大気汚染軽減という課題と南東部の人口密集地域付近に発電所を建設可能であるという利点から、長期的には世界の洋上風力発電の成長で中心的役割を果たすとみられる。同国の発電設備容量は現在の4GWから2040年までに110GWに成長し、政策の後押しで170GWに達する可能性もある。アメリカ合衆国は東海岸の人口密集地域付近で洋上風力発電資源に恵まれており、西海岸でも浮体式構造物によって風力資源活用の機会を拡大できる。ビロルIEA事務局長は、「洋上風力は現在は世界の電力生産の0.3%を占めるにすぎないが、伸びしろは大きい。基幹エネルギーに成長させるには、官民のさらなる取組が必要だ」とした。【国際エネルギー機関】