一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス、ダイバーの海洋ごみ回収を促進する法案を公表
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2018.11.15 【情報源】イギリス/2018.11.02 発表
イギリスは、海洋免許制度を改定してダイバーによる海洋ごみ回収を容易にする法案を公表し、市民からの意見公募を開始した。2011年導入の現行の制度では、ダイビング中の海洋ごみ回収に海洋免許の所持が必要とされる場合がある。この法案では、ダイバーによる海洋ごみ回収が環境にとって有益であるとの認識に基づき、現行の制度を簡素化してダイバーのごみ回収に免許取得を免除し、また生息地、保護種、考古学的・歴史的遺物の保護を維持しつつ、ダイバーがごみ回収にリフトバッグ、船舶、航空機など各種機器を使用することも許可する方向で見直しが行われている。海洋ごみは深刻な環境問題であり、とりわけ「ゴースト漁具」と呼ばれる放棄・遺失・投棄された漁具が世界の海洋で年間64万トンにも及び、対策が急がれている。今回の法案には、ダイバーのほかに船舶使用者や港湾当局によるごみ回収の要件の見直しも含まれており、海洋ごみ対策の進展が期待されている。【イギリス環境・食糧・農村地域省】