一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス政府、農家の環境保全の成果に応じた助成スキームを延長
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2018.08.17 【情報源】イギリス/2018.08.02 発表
イギリス環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、環境に配慮した農地管理を実施する農家にその成果に応じて助成金を支払う(PBR)試験プロジェクトに、新たに54万ポンドを拠出すると発表した。PBRプロジェクトはこれまでEUの資金で実施され、2018年末で終了する計画だったが、イギリス政府は2年間の延長を決めた。イギリス政府が直接資金を投入する初の農業・環境スキームとなる。プロジェクトはイングランドの2地域で行われている。そのひとつ、ウェンズリーデールでは、ナチュラル・イングランド(DEFRAの執行非省庁公共機関)とヨークシャーデール国立公園運営機構がプロジェクトを運営し、これまでに19の農家が、渉禽類の繁殖に適した生息地や、生物種の豊かな牧草地を創出、管理するなどの成果を上げ支払いを受けた。同管理機構は今回の延長を歓迎し、農家がこのスキームを支持する理由は「地域で計画し実施できること、農地の管理について細かいルールを押し付けられるのではなく自ら決定できるようになったこと」にあると述べている。
DEFRAは、イギリスのEU離脱を控え、収益性のある農業ビジネスと環境配慮型農地管理は共存し相互に補完するというモデルを打ち立てるため、さらに試行を続けていくとしている。【イギリス環境・食糧・農村地域省】