一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際海事機関、海運部門からの温室効果ガス排出を削減する初期戦略採択へ
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2018.04.24 【情報源】国連/2018.04.10 発表
国際海事機関(IMO)の海洋環境保護委員会(MEPC)は、2018年4月9日からロンドンで開催されている会合で、海運部門からの温室効果ガス(GHG)排出削減のための初期戦略を採択する見通しである。これはIMOの全加盟国173か国にとっての基本的枠組みとなる戦略で、GHG排出削減目標の出発点であり、海運産業の低炭素化への基本原則ともなるとみられる。MEPCは採択のための戦略最終案をまとめるよう作業部会に指示する。海運が排出するGHGは、現在はまだ世界の全排出量の2.5%に過ぎないが、2050年までに最大250%増加すると予想されており、船舶が排出するGHGの削減は気候変動の緩和にきわめて重要である。会合開催にあたり、IMOのキータック・リム事務局長は、今回採択する戦略は船舶からのGHGの排出削減のための今後の作業の道をつけるものとし、この初期戦略は「最終段階ではなく、重要な出発点だ」と強調した。【国連気候変動枠組条約】